■収益物件の価格算定に築年数は関係するのか
収益物件などの不動産の価格算定では「築年数」は重要です。
収益物件などの不動産には構造によって耐用年数があります。
たとえば木造の場合は22年、鉄骨造の場合は厚さによって19年、27年というふうに、構造によって収益物件の耐用年数が決まっているのです。
収益物件の耐用年数を徒過したからといって収益物件が使えなくなるわけではありません。
しかし、不動産は経年と共に価値が下がり、耐用年数になると価値がほぼゼロ、あるいは低く算定されることが基本です。
以上のような理由から、収益物件の価格算定にも築年数は影響します。
築年数以外には立地やアクセス、収益物件のタイプや間取り、収益物件の状態などが売却価格に関係するのです。
■収益物件の築年数以外で覚えておきたい価格算定方法
収益物件の売却価格は築年数だけで決まるわけではありません。
収益物件などの不動産に使われる価格算定の算出方法には4つの方法があり、どの価格算定方法を使うかによっても売却価格が変わってきます。
・収益物件を積算価格により算定する
収益物件の土地や建物の売却価格をそれぞれ計算します。
そのうえで土地と建物の価格を足して売却価格を算定する方法です。
・収益物件を相場の利回りから価格算定する
周辺の築年数やタイプなどが似たような周囲の収益物件の事例や情報などを探し、その売却価格などから利回りを算出します。
算出した収益物件の利回りから収益物件の家賃収入などを計算し、収益物件の売却価格算定に用いる方法です。
・収益物件を実需の物件から価格算定する
実需とは収益物件の所有者本人が使用する不動産を指します。
実需の物件情報を確認し、築年数などの条件が似ている収益物件を参考に売却価格を算出する方法です。
・収益物件を融資から価格算定する
金融機関の融資条件から収益物件の売却価格を算定する方法になります。
収益物件の賃料や返済額などをシミュレーションし、収益物件の収支を計算します。
そのうえで、返済比率(家賃による収入に対する融資返済の割合)などを考慮して収益物件の売却価格などを算定するのです。
仮に築年数などに対して収益物件の売却価格の計算結果が高いという場合は価格を下げるなど、収益物件の売却では価格設定に柔軟性を持たせています。
■最後に
収益物件の売却価格には収益物件の築年数も関係します。
一般的に収益物件の築年数が古くなると、その分だけ収益物件の価値が低くなる傾向にあるのです。
ただし、収益物件の売却価格は築年数だけで判断されるわけではありません。
築年数以外にも収益物件のタイプや立地など、さまざまな要因で売却価格が算定されます。
また、売却価格は築年数以外に計算方法でも変わってきます。
計算については収益物件の専門知識を要しますので、収益物件の売却を得意とした不動産会社に相談して計算することをおすすめします。
収益物件の売却やお悩みはスペースエンタープライズへお気軽にご相談ください。